カナダにおける連携教育の実践視察研修の報告
2011/06/27
■訪問期間
平成23年2月27日(日)~3月5日(土)
■参加者
札幌医科大学(苗代康可)、埼玉県立大学(室橋郁生)、首都大学東京(大嶋伸雄)、日本社会事業大学(手島陸久、黒川京子)、新潟医療福祉大学(星野惠美子、岩森大、島貫秀樹、若井和則、永井洋一)
同行者~仙台大学(朴賢貞)
■日程および研修内容概略
○2月28日(月)トロント大学ウィルソンセンターにて研修
>>14時~16時
研究員(スコット・リーブズ博士、サイモン・キット博士)との質疑応答~カナダにおける専門職連携教育の歴史と現状および課題に関する質疑応答を行うとともに、日本との共通の課題やその解決策に関する非常に活発で有意義な討論が行われた。
>>16時30分~17時30分
研究発表と質疑応答「戦略的大学連携21事業参加5大学における専門職連携教育の実情と課題」:新潟医療福祉大学(星野惠美子、永井洋一)、札幌医科大学(苗代康可)、埼玉県立大学(室橋郁生)、首都大学東京(大嶋伸雄)
このセッションでは、日本側から戦略21に参加している大学における専門職連携教育の歴史・現状・課題が発表され、終了後にリーブズ博士からのコメントがあり、質疑応答が交わされた。
○3月1日(火)クイーンズ大学(キングストン市)研修
>>10時30分~11時30分
自己紹介、クイーンズ大学における専門職連携教育の概略紹介
>>11時30分~13時
研究発表と質疑応答(ランチョン形式のセミナー)
1.「戦略的大学連携21事業参加5大学における専門職連携教育の実情と課題」
新潟医療福祉大学(星野惠美子、永井洋一)、札幌医科大学(苗代康可)、埼玉県立大学(室橋郁生)、首都大学東京(大嶋伸雄)
2.「心臓発作の処置における専門職連携教育の成果」
クイーンズ大学医学部及び看護学部
>>13時15分~14時15分
専門職間連携の効果に関する利用者の意見:脊髄損傷、聴覚障害、脳卒中患者の介護者(家族)の立場から(利用者3名)
>>14時15分~15時15分
連携教育・実践オフィス(Office of Inter-Professional Education and Practice)の教員の立場から~教育・実践・研究の統合(教員4名:マーゴ・パターソン博士、アン・オリオーダン博士、ナンシー・デルガーノ博士、マーシャ・アーヴィン氏[助手])
>>15時30分~16時30分
連携教育に参加して~学生の立場から(学生3名)
>>17時~18時
歓迎レセプション(学科長、学部長、利用者が参加)
午後からのセッションでは、教員だけでなく専門職連携教育の利用者3名(協力者として学外からボランティアとして参加している障害の当事者やその家族の介護者)、また演習に参加した学生3名との質疑応答も行われた。特に地域住民の協力で連携教育が実践されている点が画期的と感じられた。レセプションでは飛び入りで参加した学部長から、「日本との学生交換の可能性を検討してほしい」という意見も述べられ、実り多い成果を得ることができた。
○3月2日(水)午前中キングストン市からトロントに移動
>>14時00分~16時30分
トロント大学連携教育センターにおけるカリキュラムの開発について~プログラム開発責任者:スーザン・ワグナー博士(ST学科)の発表と質疑応答。
トロント大学における専門職連携教育のカリキュラムは、Exposure、Immersion、Competenceの3段階にわたって周到に組み立てられ、各段階の到達目標が知識・技術・態度の3領域に分けて学年毎に配置されていた点と、成績評価の基準が明確である点が印象的であった。時間不足に悩まされている点が日本と共通であったことは興味深い。
○3月3日(木)ハンバー大学における連携教育の実践
>>10時45分~11時55分
マリー・ヴァンソーレン氏~ハンバー大学におけるヴァーチャル教材による連携教育の紹介(架空の都市Stilwellとシナリオに基づくビデオ体験、IPEへの導入教育と体験実習)
>>12時00分~13時30分
副学長マイケル・ハットン氏、学部長キャサリン・マクミラン氏を交えた歓迎昼食会
>>13時30分~14時30分
ウェスタン・オンタリオ大学キャロル・オーチャード氏とのテレビ会議(ウェスタン・オンタリオ大学における連携教育の開発とその評価)
>>14時30分~14時40分
ハンバー大学メディア・情報学科(TV専攻)学生によるインタビュー
>>14時40分~15時30分
ハンバー大学における連携導入教育と連携実習の紹介(看護助手コース、PT・OT助手コース、救急隊員コース他)教員3名(パメラ・リチャードソン氏、ステイシー・マクフィル氏、クレイグ・マッカルマン氏)
>>15時30分~16時30分
IPE体験観察実習の体験について~学生3名からの発表
(同時並行:シミュレーション実習室見学(視察メンバーのうち3名)
ハンバー大学の保健・医療職養成は2~3年のコースが主体なので、専門職連携教育は導入と体験型に重点が置かれていたが、リアルなビデオや現実に基づくシナリオ作成、ジャーナリズム専攻学生の参加(新聞、TV番組作成)など、非常に興味深い内容が含まれていた。予算や言語の関係もあるが、共同で教材開発を行う可能性も示唆された。



